日頃から「NPO法人ルワンダの教育を考える会」のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。当ブログの「ルワンダを知ろう」コーナーでは、ご覧いただいている皆様にルワンダについてより知っていただけるような豆知識や雑学などを掲載していきたいと考えています。
今回はその第一弾として、ルワンダってどんな国?という疑問に応える豆知識を掲載いたします。すでに知っている情報もあるかと思いますが、改めて眺めていただけると幸いです。
ルワンダ(ルワンダ共和国)は、東アフリカにある共和制国家です。内陸国であり、西はコンゴ民主共和国、北はウガンダ、東はタンザニア、南はブルンジと国境を接しています。首都はキガリで、イギリス連邦、東アフリカ共同体、アフリカ連合などの加盟国です。 アフリカで最も人口密度が高い国でもあります。
ルワンダは今から30年前の1994年4月~7月にかけて、民族紛争に端を発した20世紀最大の悲劇とも呼ばれるジェノサイド(ルワンダ大虐殺)が発生し、わずか100日間で80-100万人もの人々が犠牲になりました。
ジェノサイド後のルワンダは、一つのルワンダ(ルワンダ人)を意識し荒廃した地域社会の復興と民族間融和・団結の促進政策と経済成長のための明確なビジョンを打ち出しており、これによって「アフリカの奇跡」ともいわれる急速な経済成長を遂げています。ちなみに、ルワンダ政府は2020年までに中所得国になり、2035年までに高中所得国になることを目標に掲げています。ルワンダの復興・経済成長は凄まじいものがあり、現在は他のアフリカ諸国と比較しても「治安の良さ」や「汚職の少なさ」「ジェンダーギャップの少なさ(国政や行政への女性進出の高さ)」など安心して渡航できる国となっています。
ルワンダはアフリカといっても、平均標高1,625mの高地にあるため、1年を通じて湿度が低く、気温が20-30度で非常に過ごしやすい環境です。季節は4つに分かれており、3月中旬~5月中旬の大雨季、5月中旬~10月中旬の大乾季、10月中旬~12月中旬の小雨季、12月中旬~3月中旬の小乾季となっています。乾季の間は曇りになる時はあっても、雨はほぼ降りません。カラッとした気候で、さわやかな晴れの日が続きます。一方雨季の間は数十分~数時間のスコールが何度か降ります。時には雷が鳴ることや、停電することもありますが、日本の梅雨のように一日中雨が降ることはほぼありません。また、”A country of thousand hills”(千の丘の国)と称されるほど山や丘が多く、小高い場所から遠くを眺めると、山々がどこまでも続く美しい景色を見ることができます。
以下、ルワンダに関する基本的な情報を掲載します。
1 ロケーション
アフリカ大陸のほぼ中央赤道直下の東アフリカにある内陸国
面積:2.63万平方キロメートル(福島県の約2倍)
標高:平均標高 :1,625m、 最低標高 :835m、 最大標高 :4,334m
気候:亜熱帯気候から温帯気候で、季節は乾季と雨季の2つに分かれます。
国土の標高が高いため一年中温暖で、昼夜の気温差がやや大きいです。
気温は平均して約20~30℃と過ごしやすいです(日本でいうと5月頃の気候に近い)。
2 人口
1,263万人(2019年世銀、福島県の約7倍)・・・アフリカで最も人口密度が高い国となっています。
3 首都
キガリ(Kigali)(人口約175万人)
4 民族
フツ、ツチ、トゥワ(なお、ルワンダは、これらを示す身分証明証を廃止しています。)
5 言語
ルワンダ語、英語(2009年、公用語に追加されフランス語に代わって教育言語となった)、フランス語、スワヒリ語
6 宗教
キリスト教(カトリック/プロテスタント)、イスラム教
7 主要産業
農業(コーヒー、茶等)
8 GDP(国内総生産)
101.2億ドル(2019年、世銀)
9 一人当たりGNI(国民総所得)
820米ドル(2019年、世銀)
10 経済成長率
9.4%(2019年、世銀)
11 物価上昇率
0.4%(2019年、世銀)
12 総貿易額(2019年)
(1)輸出 11.62億ドル
(2)輸入 31.95億ドル
13 主要貿易品目(2019年)
(1)輸出 金、石油、茶、コーヒー、錫
(2)輸入 石油、金、通信機材、薬剤、粗糖
14 主要貿易相手国(2019年)
(1)輸出 コンゴ民主共和国、アラブ首長国連邦、ウガンダ、スイス、パキスタン
(2)輸入 中国、インド、ケニア、タンザニア、アラブ首長国連邦
15 世銀の投資環境ランキング2020
全世界190か国地域中38位、アフリカ第2位
16 通貨
ルワンダ・フラン
17 ジェンダーギャップ(世界経済フォーラム)
(1)2022世界6位、 2023世界12位
(2)国会議員女性比率60%超
(3)女性閣僚比率50%超
18 観光
ほぼ赤道直下に位置するルワンダは、小高い丘と山々に囲まれている内陸国。アフリカの中で人口密度が一番高い国です。かつての紛争や内戦の暗い歴史を乗り越え現在はリゾート観光地としても栄えており、首都キガリは市内観光と滞在中の観光のベース基地として是非訪れたい場所です。キガリ市内や近郊のジェノサイドに関する博物館や記念館は、歴史を忘れないためにとても大切な場所です。そしてルワンダ観光の中心は大自然と、そこに暮らす動物たち・・・マウンテンゴリラが生息するヴォルカノ国立公園、サファリが楽しめるアカゲラ国立公園、コンゴとの国境をまたぐ面積2700㎢にもおよぶ広大な湖キブ湖、アフリカで最も古い熱帯雨林のひとつであるニュングェ森林国立公園などがあります。また、意外と知られていませんが、ルワンダはコーヒーと紅茶が有名で、コーヒー・茶農園や工場見学も見どころです。